私は愛する我が子との死別を経験しました。
この経験は私にとって間違いなく人生で一番辛い経験です。
日常生活はできるようになりましたが、半年以上経った今も当時を思い出しては心が押し潰されそうになり、必死に毎日を送っています。
以前の私は2人の育児に追われ、幸せいっぱいに生活していてまさか自分がこのような経験をするなんて思ってもいませんでした。
しかしそんな中でも、経験したからこそわかったことや気付いたこともたくさんありました。
今回は同じような経験をして苦しくて悲しくて日々を必死に生きている方に、私なりにですが経験して感じたことやメッセージを届けたいと思います。
突然の別れ、全く理解が追いつかなかった
私は第二子の長男とお別れをしました。
長男はお姉ちゃんにそっくりでよく食べよく寝て好奇心旺盛な元気な子でした。
検診などでも全く問題なく、本当に何気ない毎日を送っていました。
ところが生後9ヶ月のある日、彼は突然お空に行ってしまいました。
解剖結果で腸に先天性の病気があり、その病気は開腹しないとわからないような病気だったことがわかりました(症状が出て手術をしてから初めて発覚するということ)。
息子もその場ですぐ手術予定でしたが体力が持たず、叶いませんでした。
とにかく何が起こったのかわけがわからず、ただただ呆然としていました。
つい昨日まで元気だったのに。
保育園だって行ってたのに。
いつもと変わらず家族で過ごしていたのに。
あんなに笑っていたのに。
どうして?
人生が180度変わりました。
毎日毎日涙が溢れ、ついこの間まで自分の腕の中にいた子がいないという現実を受け入れられず頭がおかしくなりそうでした。
そこから自分がどう生きていけばいいのかわからなくなってしまいました。
とにかく『日常』を送るようにした
だからと言って、私たちは生きていかなければなりません。
娘のこと、自分のこと、これからの未来。
最も大切な人の『死』というものを目の当たりにし、私は「これから自分に何ができるだろうか」と考えました。
自分も、旦那も、娘も、これから何も起こらないとは言い切れない。
後悔したくない。
しかしショックが大きく、心と体のバランスがおかしくなってしまっていて、頑張りたいと思う反面思い出すたび涙が溢れボロボロになっていました。
そんな中、自分の母にこのような言葉をかけられました。
「あなたには普通じゃ無いことが起きている。悲しくて当然。何もできなくて当然。
だから頑張ろうとするんじゃなくて、とにかく日常生活だけできればいいから。
頑張らなくていいんだから。」
HSPあるあるで、家族のためにも私がしっかりしなきゃ、早く立ち直らなきゃ、と自分が辛いのを押し殺して必死になってしまっていました。
でも母からその言葉をかけられ、どうしてこの状況になってまで私頑張ろうとしちゃってるんだろう?と少し冷静になることができました。
悲しみを忘れようと闇雲に頑張っても何も癒されないんですよね。
当たり前のように朝起きて太陽を見て、
当たり前のように「おはよう」って家族とご飯を食べて、
当たり前のように家事をして家族と過ごして、
当たり前のように「おやすみ」って家族で眠る。
これ以上の幸せなんてないんじゃないかな、と思いました。
そこに息子がいないことは本当に辛いけど、私たちは『不幸』なんかじゃなく『幸せ』なのです。
息子がお腹に来てくれた時から本当に本当に幸せで、彼はたくさんの笑顔と幸せを私たち家族に与えてくれました。
息子に出会えたこの人生は間違いなく『幸せ』なのです。
徐々に当たり前の日常を過ごせるようになり、心を病んでしまうことは回避できました。
そして息子としっかり向き合うこと、これから自分たち家族がどうしていきたいかということを考えられるようになっていきました。
だから本当に辛い時はとにかく寝る、食べる、太陽に当たるの3つだけはやってください。
これだけできれば十分なんです。
しっかり生きて自分の命を大切にできているだけで十分なんです。
SNSでの励まし、素敵な本との出会い
当時のことを振り返ると、周りに同じような経験をした人がいなかったため、悲しみを私たち家族だけで背負い込むのが辛かったです。
そこでふとインスタグラムで検索してみたのです。
そこで初めて、同じように幼い我が子を亡くした方が想像よりもたくさんいることを知りました。
みなさん身がえぐられるような辛い経験をしていて、そんな中でも前を向いて活動している方や大切な我が子への想いを綴っている方、グリーフケアをされている方、辛い気持ちを共有して励まし合っている方など、様々な方がいました。
それまでの私は、何で息子がこんなに早くお空に行かなければならなかったのだろう、息子がいなくなってしまい私はもう何もできない、何で私は生きているんだろう、変わってあげられなかったのか、など悲しみの渦が巻いていて頭も心も真っ黒な感じでした。
なので、その方々の生き方を見て少し光が差したように感じました。
そんな中さらに調べて行くうちに『胎内記憶』というものに出会ったのです。
胎内記憶とは、母親のお腹にいた時の記憶です。
化学的根拠はないため事実だと断定はできませんが、その子の記憶が正しい正しくないの話では無く、この話から胎児にも人格があり意識があるんだということが言えます。
産婦人科医でもあり、その胎内記憶の研究の第一人者である池川明先生が実際に子ども達やその親御さんを対象に調査を行ったところ、3人に1人のお子さんは胎内記憶を持っているということがわかったのです。
この話を見て池川明先生に興味を持ち、彼の本を何冊か読んでみました。
他にもとても素敵な本がたくさんありますので、本についてはまた後日詳しく紹介したいと思っています。
(2024/11/02 08:36:01時点 楽天市場調べ-詳細)
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夢中で読んでいき、読み終わった後息子に対しての気持ちに変化があったと感じます。
どうしてここにいないの。どうして1人で暗いとこ行っちゃったの。寂しい想いをしていないだろうか。こんなに愛しているのに何で離ればなれに…。
ってずっと思っていましたが、全て私の自分よがりな考えだったなと気付かされました。
私じゃなく、息子はどう思っていたのか。
- 息子はこの世のどんなところに惹かれて生まれてきたのかな
- どうやって私と主人を見つけてくれたのかな
- 病気になるとわかっていながらも来てくれたのはどうしてかな
- お空は明るくてあたたかい場所らしいけど、みんなで穏やかに過ごしてるかな
と思えるようになりました。
ずっとずっと息子に対して「ごめんなさい。」とばかり言ってしまっていたけれど、
「生まれてきてくれてありがとう。私をお母さんに選んでくれてありがとう。」
と思えるようになりました。
私や家族の心にはずっと息子はいます。姿は無くてもずっと一緒にいます。
それからも素敵な本やインスタグラムでの交流に励まされ、息子の『死』にフォーカスを当てるのではなく、息子の存在そのものや与えてもらったものに感謝し、共に生きていけるようになりました。
素敵なSNSの繋がりと本が私を暗闇から助けてくれました。
その繋がりに本当に感謝しています。
これからどう生きていくか
息子をきっかけに『命』について深く考えるようになりました。
これからどう生きるか、なんて大袈裟かもしれませんが私はそんなことないと思っています。
悲しいことに命はいつ終わりを迎えるか誰にもわかりません。
辛い事件や事故のニュースも無くなることはなく、みんながみんな幸せな死に方をするとは限りません。
でもただひとつ絶対なことは
『人はいつか死ぬ』ということです。
魂は生き続けますが今の肉体は必ず終わりを迎えます。
じゃあどうせ終わるから適当に生きるか、一生懸命生きるか。
私は素直に一生懸命生きたいと思いました。
悲しみに暮れるよりも楽しく生きたいと思いました。
どんだけ頑張ったって何したって死ぬ時に何かしらは後悔します。
でもその後悔を可能な限り少なくしたいと思いました。
楽しかったな!って笑って人生終えたいと思いました。
だから自分と自分の家族を大切にして幸せにして、笑って生きることを決めました。
自分の人生をどうするか、決めるのは今の自分です。
誰かにこんな人生送っときな、って言われて決めるもんじゃないんです。
好きなこと、楽しいことを好きな人、大切な人と目一杯やっていいんです。
でも辛い時は「辛い!」とはっきり言ってくださいね!
私もこんな風に言っておきながら毎日毎日辛いです。
そんな時は自分は今辛い!しんどいんだ!と言葉にして認めてください。
この状況を「乗り越えよう!」なんて思わないでください。
少しづつでいいから「受け入れて」いけばいいのです。
悲しみが強い時は心を休めることを大切にしてください。
お子さんが心配しちゃいますからね。まずはお母さん自身を大切に大切にしてください。
こんな風に、大切なことをたくさん息子が教えてくれた気がしています。
今日も大好き。ずっとずっと愛しているよ。
ご覧いただきありがとうございました。